日本の研究者も、人工皮膚・人工骨などの次世代バイオ3Dプリンターの進化に力を注いでいます。
カスタムメイドの皮膚、骨や関節を製造するために3Dプリンターを駆使し、
東大病院の教授によると、様々な用途のカスタムメイドパーツを形成するため、生体材料の薄い層をプリントするように設計されています。
ヒトコラーゲンに匹敵する特性を有する合成物質などにより、幹細胞およびタンパク質で形成される臓器の構造を模倣材料で印刷することを試みているのです。
例えば、骨の模倣では、スポンジ状の内部に硬い表面をプリントします。
わずか数時間で3Dプリントされたインプラントには、CTスキャンデータを変換できます。
インプラントの歴史としては、生体や遺体から直接骨や内臓を摘出し移植するという、相当宗教的にも問題のあるものでしたが、
革命的な3Dプリンターによるインプラントが実現してきている時代となっています。
従来の3Dプリンタの最大の技術的な問題の一つは、生細胞およびタンパク質に損傷を与える熱の量です。
完全に熱変性を避けるために、高速化などの効率的生成方法を模索しているところだということです。
富士フイルムが開発し、東大のチームが研究してきたタンパク質は、最初にコラーゲンフィルムとして使用しました。
このコラーゲンは危険な感染症のリスクを軽減するもので、動物由来でないため、人間の体は異物としてそれを拒否しません。
政府機関で開発された「CT-ボーン」が動作する方法は、CT-骨インプラントは、骨が欠落、または壊れている場所に挿入されます。
インプラントは、骨の成長を助けるための足場として作用します。約2年後、体から成長した新しい骨にインプラントがカプセル化します。
日本の医療当局は、動物実験などの成果ののち、今年末までにCT-ボーンの患者への使用が可能になるとしています。
3Dプリントの医療アプリケーションは長いテストと厳格な規制の対象となります。
3Dプリント皮膚の臨床試験を開始できるようになるまでには約3年かかります。
インプラントの3Dプリント人工骨は国内でも実現していますが、生体人工細胞や皮膚などは複雑で世界でもほとんどまだ実現しておらず、
日本のIPS細胞自体も、あまり広くは浸透していないのが現実です。
3Dプリンターによる、格安で迅速なカスタムオーダーの生体部位の人工製造が可能になれば、戦場などでなくとも、
広く障害者や老人の体をサポートしていくことになる近未来が想像できます。
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